携帯の電池のカバーをあけると、電池が入っていますね(当たり前)。その電池も一つの製品なので電池としての型番や、製造番号がついています。それに、このごろの大部分の電池には『 Li-ion』という記号が付いています。これはいったいなんじゃろうか、という話です。
☆『 Li-ion』とは?
これは電池の種類のことです。“リチウムイオン”電池です。
☆リチウムイオン電池の特徴
リチウムイオンのすごいところというのは次のような点です。
1. これまでの携帯用の充電池(ニッカドやニッケル水素)に比べると,理論的には半分の重量と大きさで同じだけの電力が確保できる。→ 小さい携帯電話を作っても長時間の待ち受けができる
2. これまでの携帯用充電池に比べて3倍以上の高い電圧を引き出すことができる(何本も電池を使わずにすむ) →パソコンなどは(低電力・低電圧化は進んでいるとはいえ)高い電圧で動作する部品が多いことから,メリット
3. 携帯用では使いにくい「メモリ効果」(※)がない
4. 「水銀」「鉛」などの環境に問題があるという物質を使用しない
※ニッカドやニッケル水素充電池の携帯用充電器などで、いっぱいに充電して半分しか使わないで,また充電,と繰り返していると,もともとの容量の半分しか使えなくなるように「メモリー」されてしまい、充電した電池は電力がカラになるまで使い切ってから充電しないと“充電できる電力が少なくなる”(電池がもたなくなる)という欠点。
☆リチウムイオンが持っていた問題点
理論的に、確かに優れているは分かっていたんだけれど,携帯用の製品にするまでにはいろいろと問題もあったんだ。一番は、材質としては“不安定”だったということ。 簡単に言うと,火を噴いたり,燃えちゃったりするということ。(現在商品として出ているものは,通常燃えることはありません。リコールのニュースなどで話題になるのは、製造上の問題だから,仕組みの問題とは,別です。)